きらら舎鉱物倶楽部TOP鉱物手帖06 蛍光する鉱物

鉱物手帖について
サイズ:A6
ページ:8ページ
印 刷:オフセットフルカラー
発行日:2013.11.23
価 格:¥300(通販¥315)(実験用のおまけ付き)

鉱物・標本カフェ開催日に合わせて発行しています。
「鉱物倶楽部や手帖についての説明」、「鉱物に関する基礎知識について」を少し、 「各号にて取り上げる鉱物について」、鉱物・標本カフェおよびその補習として カフェにて行う「理科時間の実験や観察の手引き」をその内容としています。

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鉱物手帖06
鉱物手帖06は蛍光する鉱物を特集しています。
補足事項、詳細の追記などはこのページに掲載していきます。



蛍光と発光
そもそも「蛍光」とは何か? 「発光」と「蛍光」の違いって?・・・・・
蛍光のしくみについて、簡単に説明します。
また、紫外線、紫外線の種類についてにも触れます。
さらに詳しい「蛍光」については、「蛍光ワークショップ」にて解説・実験しています。



鉱物の蛍光と発光
「蛍光と発光」のしくみついて、少し知ったところで、次は鉱物における蛍光と発光について解説しています。
蛍光には活性因子(アクチベータ)が関与しているわけですが、 では、鉱物においてはどんな物質がどんな鉱物の活性因子になっているのか、活性因子の含まれる割合の不思議についてなど。



蛍光する鉱物
所有している標本を中心に、ミネラルショーなどでみかけらたら、蛍光を確認するといいよ!という鉱物を列挙しています。
また代表的な蛍光鉱物の写真を掲載しています。
ただし、印刷物は蛍光の写真には適していないため、 撮影した写真をこのページに少しづつ掲載していきますので、 こちらでご覧いただけると、より肉眼に近い色をご覧いただけます。



実験
螢石の燃焼実験と、氷晶石と火打ち石の発光実験について。
付録の実験キットを使う場合は、できるだけ部屋の電気は暗くしてから、
(1) まず、試験管に1つ、欠片を入れます。
(2) 次に不燃性の素材で作られている鍋つかみをして試験管の口を掌でふさぐように持って、試験管の先をガスの炎に翳します。
(3) 温度が上がると中の螢石がパン!と砕けます。このくらいから 蛍光が始まりますので、ガスの炎を消して蛍光を観察してください。
(注意)
ガスの炎を消しても螢石が砕け飛ぶこともあるので、試験管と螢石が冷めるまでは試験管の口をふさいだままにしてください。
火傷や火災には十分ご注意ください。



ギャラリー&販売

蛍光鉱物/きらら舎

蛍光鉱物ポストカード


1枚 ¥105
蛍光鉱物ワークショップ(蛍光鉱物観察会)のメイン鉱物です。
各鉱物についての説明はブログをご参照ください。

琥珀/Amber

琥珀の英名、Amberはアラビア語の「كهرمان (アンバード・・・アラビア語なので左の単語は右側から読みます)」によります。意味は龍涎香で龍涎香の香りと琥珀の香りが似ていることと、海で採集される(龍涎香は鯨由来なので)ことなどから混同されたものと思われます。
カフェでは人工琥珀のワークショップをしています。
ここで使用している松脂も蛍光します。また、ミニチュア試験管に入れている琥珀の小さな欠片も蛍光します。ただし、白っぽい青緑色であまりきれいではありません。
バルト海産琥珀
4~5千年前のマツ科の針葉樹の樹液から揮発成分が抜けて硬化したものです。
表面を研磨したものです。 透明度があるので、結構きれいです。
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スマトラブルーアンバー
スマトラのブルーアンバーは蛍光が美しい青色で、価格もお手頃なので人気があります。
蛍光も強く、自然光に含まれる紫外線で蛍光するものもあります。
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ドミニカブルーアンバー
ブルーアンバーといえばドミニカ。
琥珀は年代が古いほど価値があるとされている中で、ドミニカのブルーアンバーは特別です。
年代は2~3千年前ですが、その質と何より蛍光色が美しいため、高値で取引されています。
蛍光も強く、自然光に含まれる紫外線で蛍光するものもあります。

方ソーダ石/Sadalite

一般的に方ソーダ石は青色で蛍光しない標本のほうが多いのですが、今回の標本は蛍光鉱物特集として入荷したものです。
他の鉱物も混合された岩石の欠片ですが、ブラックライト(長波)で蛍光する部分が方ソーダ石です。
長波でこのように鮮やかに蛍光するのは魅力的です。
まるで火鉢の炭、暖炉のマキ・・・・・みたいです。
産地によっては長波で黄金色、短波で赤色に蛍光するようですが、 今回のグリーンランドのものは長波と短波でほぼ同じオレンジ色です。
しかし、短波より長波のほうがより強く蛍光します。



ハックマン石/Hackmanite

ハックマン石は方ソーダ石の亜種で、フィンランドの地質学者ヴィクトール・ハックマンに因んで名づけられました。
方ソーダ石の塩素部分のごく一部が硫黄に置換わったものです。
硫黄成分が紫外線自体を吸収して、乳白色からライラックに変色します。ブラックライト照射の場合は、照射している間、優しいオレンジがかったピンク色に蛍光します。
テネブレッセンス(Tenebrescense : 可逆的光互変性) という性質があり、紫外線で変色した色は太陽光で退色し、これは何度でも繰り返す……のだそうです。



直閃石/Anthophyllite

角閃石グループに属する鉱物です。
繊維状結晶で、真っ白く、表面の凹凸のためにキラキラして見えます。
今回蛍光鉱物として入荷したものは、ニューヨーク州のMalmartという地域で産出されるもので、長波・短波で鮮やかなピンク色に蛍光します。