ピロキスティスとは、渦鞭毛藻の仲間です。
光るものが好きなので、ヤコウチュウやウミホタルなどと同様に好きなプランクトンです。
しかし、日本近海には棲息していないため、カリフォルニアから輸入しています。
今年の冬は忙しすぎて、数年維持していた生体を全滅させてしまったため、新しく株を輸入しました。
輸入のハプニング
輸送にはFedExが使われています。
日本国内での発送とほぼ変わらない素早さで届きます・・・・・のはずだったのですが、日本に到着してからハプニングが発生しました。
今までFedExはFedExの車で配達してきて、署名も電子署名だったんですが、繁忙期のようで最終配達エージェントが存在していました・・・・・で住所不備(間違ってはいないのですが)という理由で配達予定日に配達されませんでした。
配達されない理由がわからないまま、配達日の表示が1日後に変わりました。
しかし、はやり翌日も配達されませんでした。
その夜、住所不備により配達できないと追跡ページに表示がでました。
その時はすでにオペレーター業務は終了している時刻でした。
翌日、業務開始時刻きっかりの8時半に電話をかけると当日中の配達は無理かもしれないと言われましたが、生体なのでなんとかしてくれと頼み、それでも夕刻6時以降の配達と言われました。
到着したのは午後9時近くでした。
ピロキスティスの適温は15~25℃です。30℃に達すると数時間であっという間にいなくなります。低温は15℃を切った経験はありません。
しかし、今回、確実に10℃以下であり、数日間、光合成ができずにいました。
販売開始告知は、荷物が近くの局に到着し、本日配達予定と追跡ページに表示されたタイミングです。
そこから2日間、配達されませんでした。さらに配達されたのが夜なので、光合成はそこからさらに数時間できない環境でした。到着してすぐに照明をあてるという選択肢もあったのですが、そうすると、さらに昼/夜のサイクルを狂わせてしまうと判断し、朝を待つことにしました。
長距離輸送によるある程度のダメージは考慮し、到着してから数日の復活時間をもうけての、3月1日以降の販売としていましたので、なんとかはなりそうではあります。
到着した時の様子です。
これはまだ元気な状態のものです。翌朝にはこの状態のものはほとんどいなくなりました。
葉緑体が消えています。夜間の段階の前分裂(2つの核)細胞の画像です。
より丸みを帯びたセルは、ストレス(光の欠如または極端な温度)の兆候です。
これがその後、どう復活していくかは、ここに記録していきます。
ピロキスティスに必要なものは、きちんとした昼/夜のサイクル。適温、そして昼の時間帯の光です。経験上、雨の日などで十分な太陽光がなくても、そういう時には人間にも暗いから部屋の電気を点けますよね。それで大丈夫みたいです。
もちろん、毎日窓のない部屋で部屋の電気だけというのでは難しいですが、人工照明では白色蛍光灯1,000~5,000Luxが必要と言われています。
ボルボックスに比べて増殖は緩やかです。高温には非常に弱く(本当にびっくりするほどあっという間にいなくなります)、さらに、細菌にも弱いです。
天然海水で培養すると、あっという間に消滅します。天然海水の場合は、市販されている海洋深層水か滅菌したものを使ってください。
十分な光があれば、結構長い間維持できます。
ボルボックスのように、48時間で死なないので、死体による水の悪化も緩やかです。
しかし、はやり植え継ぎは必要ですし、栄養分はあったほうがよく、栄養分を入れる時に合わせて抗生物質を入れると安心です(販売分には添加されていますが、それらなしでも培養できているのでとにかくコンタミしないようにして、光を十分与えれば大丈夫です)。
ピロキスティスの生活史などの詳細は過去のノートをご参照ください。
- ピロキスティス2(
- ヤコウチュウ飼育記録(2019年6月11日)
- ピロキスティス( 2018年6月24日)
ピロキスティスのご注文(3/1開始)
ゆうパックか店頭受取での販売です。発送の場合、お受け取り希望日はご入金から3営業日より先をご指定ください。時間は午前中のみです。午前中に受け取れる日を指定してください。
店頭受取はカフェ営業日か、それ以外の日は屋上にてお渡しします。
備考欄に、ご来店予定日をお書きください。
平日・日曜に屋上まで取りにきてくださる場合はご来訪希望日時を第3希望までお書きください。
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