【 オオアメーバ 】
Amoeba proteus
アメーバ・プロテウス(Amoeba proteus)。
和名はオオアメーバ。
その名のとおり、アメーバ類の中でも大型の種類に属します。
野外採集で見つけられるものはほぼAmoeba proteus一種のみだそうです。
稀に、このオオアメーバより大型のChaosという属名のものが見つかることがありますが、細胞内に多数の核があることでオオアメーバと区別ができます。
オオアメーバの核は扁平な球体または厚みのある円盤状のものが1つあります。
ブースト培養後には販売もしています(殖えた分だけ販売なので期間限定です)。
【セット内容】
・クリーム容器入りオオアメーバ
・KCM培地(100倍希釈用)
・スポイト
- まずKCM培地5mlを500mlのミネラルウォーターに入れて培地を作る
- オオアメーバをクリームケースより大きな容器に全部移す
- クリームケースに再度培地を入れて振って再度大きな容器に全部移す
- 大きな容器に培地を継ぎ足す(水深2~3cm)
- クリームケースに培地を継ぎ足す(観察用に使う)
2021年8月27日
通常は2~3日に一度、餌を与えています。培養液の上半分くらいを捨てて新しい培養液を補充してから与えます。
ブースト培養では培養液の交換をしないでテトラヒメナを先に与えます。これを毎日やります。満腹になったアメーバはシャーレの底に接着する性質を利用して給餌後1時間経過した時点で培養液をすべて捨てます。そしてきれいな培養液を入れます。
テトラヒメナによる培養は増殖速度は速いのですが飢餓状態になりやすいため毎日の作業となります。
通常は米粒で培養ができます。
シャーレにボルヴィックを入れて米粒を3粒入れておきます。
できるだけ手間をかけずに維持したい場合は、冷温庫で17℃管理します。
今回はチョークレー液でも培養してみています。
チョークレー液というのは、動物プランクトンの万能培養液のことです。
【作り方】
原液
・塩化ナトリウム(NaCl) 5.0g
・塩化カリウム(KCl) 0.2g
・塩化カルシウム(CaCl) 0.3g
・精製水500ml
使用時にはカルキ抜きした水で100倍に希釈します。
9cmシャーレに、このチョークレー液を入れます。
素人培養なのでオートクレーブなどはありませんので滅菌されたシャーレを使用するにとどまっています。
これに熱湯をくぐらせた米粒を3粒ほど入れてフタをします。
30分くらい経過したらこれにアメーバを入れます。
室温(25℃は超えない場所。冬でも15℃を下回らない場所。)で光があまり当たらない場所に置きます。
米の周囲や容器の底にアメーバが増殖したら植え継ぎます。
クロロゴニウム培養
クロロゴニウムでもオオアメーバの培養ができます。
クロロゴニウムの培養はボルヴィック500mlに0.5ml(0.1%)のハイポネックスを入れたペットボトルで培養します。
テトラヒメナ培養
Proteose peptone(プロテオースペプトン粉末) 1~2 g/500ml
Yeast extracts(酵母抽出液粉末) 1 g//500ml
Glucose(ブドウ糖) 5 g/500ml
2N NaOHでpH7.0付近に調整した後、滅菌。
・・・・・というレシピですが、滅菌は耐熱容器に作って哺乳瓶などのレンチンで代用しています。
その他、ゾウリムシ、ミドリゾウリムシなどでも培養ができます。
2019年10月10日
アメーバの培地を作りました。
KCM培地と言われているものです。培地は精製水で作るのですがうっかりボルヴィックで作ってしまいました。飼育水はボルヴィックだし、添加するのもほんのわずかだから、よしとします。
原形質流動が光の加減で美しくキラキラ輝いています。
細かい緑色の粒は餌として投入したクロロゴニウム。
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