メダカは成魚を買ってきたほうが楽ですが、わざわざ卵から飼育します。
外飼育と、室内水槽飼育のメダカがいます。
もともと外飼育のメダカ水槽はオタマジャクシの餌用メダカをたくさん入れておく容器でした。
しかし、カエルになってからは練り餌を与えているので、メダカはグリーンウォーターの中で放置されています。エアストーンでのエアレーションと時々の水足し(軒下なのでほとんど雨は入りません)、思い出した時に「メダカの餌」をふりかけのように容器に振りかけています。
モバイル顕微鏡ワークショップに合わせて、よいメダカの卵を購入するようになりました(メダカの発生実験についてはこちら>>「メダカの発生実験」)。
生れてからもメタリックだったり青かったりするので、飼育自体も楽しいのです。
また、毎回参加していただき、メダカが増えていくと、思いがけない色の子供が生まれる可能性もあって、ブリードも楽しめます。
外飼育水槽にも大きくなったメダカを入れています。
内壁が苔で覆われて、水面には水草が繁茂しているメダカ水槽は北側にあって太陽の光もあまり差し込みません。そのため、環境に合わせるメダカの体色は発色がよく、さらに黒い背景にメタリックカラーがキラリと輝いています。
一方、室内飼育は他の生物同様、20cm角の小さな水槽です。
東南の窓辺にあり、底砂もないため、メタリックカラーのメダカはほぼ白メタリックになっています。
そもそもメダカの色は持っている色素胞で決まります。そして濃さは色素胞内にある色素顆粒の拡散と凝集で決まります。色素胞は枝状突起を持つ細胞で、中にある色素顆粒の量にも濃さが左右されますが、顆粒が凝集すると色は薄く見え、拡散すれば濃く見えます。
色自体の違いは素胞の種類によるもので、メダカでは、白色、黒色、黄色、そして虹色があります。
そして虹色素胞は、虹銀色、虹玉虫色、虹青色があります。
大人になったメダカを黒い容器に一晩入れておくと、色が濃くなります。その後白い容器に移すと数時間で色が薄くなります。
これは生理学的体色変化と呼ばれるもので、メダカが周囲の色に合わせて色素胞顆粒を凝集したり拡散させたりして発生する変化です。
これとは別に、外飼育と水槽飼育での差のように長い時間の飼育環境によって、時間をかけて色素胞の数や色素胞に含まれる色素の量が変化する形態学的体色変化があります。
メダカの発生実験と合わせて実験してみてはいかがでしょうか。
話が飛んでしまいましたが、今年は今回が最後の卵です。次回は冬が終わって水ぬるむ3月に入ってから。
今回は「マリンブルー深海」という種類のメダカの卵です。
同時に、青白みゆきめだかの卵も混ざっています。
肉眼でも目玉と尻尾がわかるようになりました。
モバイル顕微鏡で撮影。
角度によって尻尾の部分が虹色に見えます。
生れました。
卵は産卵後すぐは薄いメチレンブルーの水に入れておくのですが、今回は早めにミネラルウォーターに移行しました。
うまくいくと卵の周りに生えている毛の間にツリガネムシが発生して、それも楽しめます。
今回は、大きな容器なので、生れてからも、このままワムシとゾウリムシを投入して飼育していきます。
メダカのその後については特に発信することもなく、カフェのお客さまへ差し上げたりしていたのですが、今回はいつにも増して歩留まりがよく、孵化して一か月経過しましたが、死んだのはたった3匹。
ただ、成長のスピードに大きな差があり、まだ1cmに満たない(ほとんど大きくなっていない)針子もいれば、1.5cmくらいまで成長してほぼメダカということがわかる個体もいます。
多分、今までだと、この成長できない子らが脱落していったのですが、今回はゾウリムシ・ミドリゾウリムシなどがたっぷりあったため、生きているのだと思われます。
あまりきれに撮れませんでしたが、大きな子はブルーメタリックが出てきました。
コメントを残す