現在、香道の歴史を簡易的にまとめているのですが、これだけは別に書いておこうと思います。
そもそも、お香に対してきちんとした興味を持ったきっかけが、『源氏物語』です。物語にもたくさんのお香が登場しますが、組香で「源氏香」というものがあります。
大学時代、文学部だったので、源氏物語を現代訳することに挑戦していました。桐壺から始め、明石で力尽きましたが(笑)
まあ、光源氏がイケてる時代までで、いっか・・・・・ということもあります。
源氏物語は54巻で構成されています。
その中の第一巻の桐壺と、最終巻である第五四巻の夢浮橋を除く52巻の名前が付けられた「図」があります。
源氏香図と呼ばれています。
組香としての源氏香では、まず、5種の香木を各5包ずつ(計25包)用意します。
香元(ゲームの親・・・みたいな感じ)は、この25包を切り交ぜ、中から任意の5包をとってひとつを焚き、客に香炉を順にまわして、客はこれを聞いていきます。
5包分、つまり、これを5回繰り返します。
25包からランダムに5包を選んでいるため、すべて同じかもしれないし、全部違うかもしれない・・・・
香炉が5回まわり、すべての香が終了したあと、客は5つの香りが同じか否かを紙に書いていきます。。
まず5本の縦線を書き、右から、同じ香りであったと思うものを横線でつないでいきます。
全て違う香であれば帚木になります。
最初と最後が同じで、あとは全て違えば、幻になります。
客はこの「源氏香の図」を見ながら自分の書いた図と照合し、源氏物語の該当する巻名を書いて答えとして提出します。
完全に正解すると、記録紙に「玉(ぎょく)」と書かれるのだそうです。
なぜ52種類になるのかを数式で表すと
5種の香木をそれぞれ5包ずつ(計25包)を混ぜ合わせて任意の5包を組み合わせる計算式となり、
nCr=nCn–r=n!/r!(n–r)!
もう少しわかりやすくすれば、
5種類が全部違う場合、2つが同じであとが違う場合・・・とそれぞれ計算して合計してもいいです。
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