ビンガムの蛍石というと、だいたいはブランチャード鉱山の青い蛍石のことです。白いご飯のようなたくさんの小さい水晶の結晶やリボンのような方解石、重晶石や方鉛鉱を随伴するものも多くあります。もともとは鉛の鉱山です。
ブランチャード鉱山の歴史は先住民族とスペイン植民地時代の歴史にまで遡りますが、大規模な開発は1900年代初頭に始まりました。
鉱山の話をする時に「本来は鉱石を採掘することを目的としている」と話しますが、ブランチャード鉱山では鉛資源を開発するために採掘が試みられました。しかし、人里離れた砂漠地帯での採掘は過酷で、結局は頓挫しました。
しかし、その後、ここの濃い青色の蛍石がコレクターの人気を集め、標本を採集するための鉱山として生きてきました。
ずいぶん昔のことですが、あるミネラルショーのディーラーさんから、ブランチャード鉱山ではお金を払うと採掘できるし、自分で掘るのが面倒だったら、ショップもあると聞きました。
「I would love to go there!(ぜひ行ってみたいなあ)」と答えると、とても過酷だというのです。沙漠の真ん中にあり、温度差が大きく、出会うものがリュウゼツランとガラガラヘビだとw
当時のブランチャード鉱山の所有者はレイ・デマークというおじいさんでした。ここで採れた鉱物は近くにあるブランチャード・ロック・ショップで売られていました。オーナーはアリソン・キャメロンという女性。彼女はデザート・ローズ有料採掘鉱山を所有していました。最近のブランチャード鉱山のデータでは、所有者は個人で、所有権を主張中となっています。新しい標本も市場に出てきていないので、何かあったみたいです。
ビンガム産の蛍石は八面体に割りやすいため、多くの劈開片が流通していました。
カフェでは多分、これで最後の「ビンガム産蛍石劈開ワークショップ」を行います。詳細はきらら舎のスケジュールページをご参照ください。
現在は、ほとんど入手できませんが(できてもコロナ前の2倍以上・・・とはいえ、まだ良心的な値上がりです)、在庫を少しづつ販売しています。
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