ステルクララという空想のパラレルワールドにある球体研究所。
ここでは所長のヴォーレンダング氏が、世界中の成分をマーブル化する研究をしています。
写真はまた、新しく商品をセットできたら撮影します。
FOREST MIST
ヴォーレンダング氏が風や光を集めてマーブル化することを始めたよりももっと前から、鉱物屋のグリンは雨滴や空の青を集めて結晶化して石を作っていました。
グリンは「地球が永い年月をかけて作った鉱物にはかなわない」と言っていましたが、グリンが作った人工結晶は採集してきた鉱物と区別がつかないほど繊細で精巧でした。
ヴォーレンダング氏は、その技術がマーブル化にも役立つかもしれないと、この春、グリンに協力してもらって、森に流れる朝靄をマーブル化してみることにしました。
「朝靄は気温が上がると消えてしまうから、早朝、素早く集めなければならない」
「しかし、あまり急いで集めると採集壜の中で気化して消えてしまう」
朝靄は思いのほか、扱いが難しいものでした。
せっかく壜いっぱいに採集したのに、持ち帰る頃には壜の底にわずかになってしまうのです。
そこで、キンキンに凍らせた採集壜で朝靄を集め、それをすぐに冷凍箱に入れて保管するという作業を数日続けました。
これがある程度溜まった頃、凍っている朝靄を室温で溶かし、それをマーブル化しました。
すると、結晶化する際に大量の熱を放出し、表面が再び凍りついたのです。
結晶化した後もなお、表面は凍りついたままとなりました。
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