ウニの受精発生実験 2020年バフンウニ

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カフェで毎年行っておりますウニの発生ワークショップ。

春にバフンウニで2回、夏にムラサキウニで1回と、年に合計3回行っています。

 


 

バフンウニ 第1回目について

専門の方に採集を依頼していたのですが、ウニの状態が悪く、21日に受精のみ行いましたが、これも発生が進みませんでした。

幸いにも22日はウニ研究の馬渕先生がスライドを使って興味深い話をしてくださり、ウニ以外のサンプルでモバイル顕微鏡を楽しむことができました。

ウニについては再度採集します。

ちょうど24日(月)が新月で干潮時刻も昼前なので、23~25日くらいが採集に適しています。

そこで本日、再度採集を行ってもらい、今度は配送業者を介さずに、自分で採集者研究所まで受け取りに行ってきます。

戻ってきてすぐにカフェにて実験を行います。

今回はアセチルコリンを注射する方法で放精・放卵をさせ、実験に使用したウニはそのまま馬渕先生へ届けて飼育してもらうようにして、ウニを殺さずに済むように予定しています。

 

 

 

採取した卵は抗生物質を入れて未受精卵にて。精子はドライスパムの「受精キット」にてお届けします。

以下は予定なので、決定次第その旨記載します。

 

受精キット

室温は20℃くらい。部屋を暖ためすぎないようにしてください。
また、受精キットを受け取ったけれど、急遽実験ができなくなった場合は冷蔵庫で保管し、できるだけ早く実験してください。

 

受精の撮影

  1. 50mlチューブに入っている卵をスポイトで数個採集して、シャーレに乗せ、顕微鏡(※1)で撮影します。
  2. つまようじの先にビニール袋に入っている精子を付けてシャーレ上の、卵を含む水滴の隅に溶かしてください。
  3. そのまま観察を続けていると、卵のところに精子が到達し、群がり始めます。
  4. 一番最初に精子が入ったところから受精膜があがります。

受精

  1. ビニール袋に入っている精子をつまようじの先につけて、50mlチューブの中に入れます。チューブの中でつまようじを洗うようにします。
  2. チューブのふたをきっちりしめて、2度ほどゆっくり上下逆さまにして混ぜます。

 

発生の観察

  1. 受精から80分後くらい経過したら、スポイトを使って目視でチューブの中から卵を取り出し、シャーレの上にのせます。
  2. 受精卵は2~3個あると、個体差もわかります。
  3. 2細胞を観察&撮影したらチューブに戻します。
  4. 以下、ページ下の「タイムスケジュール」を参考に、都度チューブから取り出して観察し、チューブに戻します。

 

精子の観察

  1. チューブに入っている海水を1滴、精子の入っている袋に入れます。
  2. 袋の中で、海水と精子をなじませます。
  3. 精子を専用スライドグラスにのせて観察&撮影します(※2)。

 

※1モバイル顕微鏡アナトミー(Anatomy) が適しています。
※2精子だけ別途大きく観察した場合は、別途、ユーグレナ(Euglena) が適しています。

 

 

ポケット飼育キット

 

到着して24時間以内に実験ができない方へは受精卵をお届けします。

 

送付、販売については今回、状態のいいウニが採集でき、放精・放卵でき、受精も成功して発生が進むと確信できた場合に上記の準備を整えてお知らせいたします。

 

 

バフンウニ 第2回目について

開催日:3月29日(日)   午後2時~5時

 

先日の3月28日(土)に磯研修に参加し、そこでウニを採集してきます。
また、研修にて受精実験も行うので、そこで受精した卵も持ち帰ります。

その他、生体も持ち帰ります。

29日は以下の内容を予定していますが、生体のため、1回目のようなことも起こる可能性があります。
ここ数年、海の状況が大きく変化していて、さらに、昨年の台風や今年の暖冬で生体にもかなり影響が及んでいます。

できたことに対して、参加費用が決まるようにします。

 

 

ウニの受精 ¥1650(ポケット飼育キットは¥1000)

(1)2つのテーブルに分かれて放精・放卵作業を行います。

理科室カフェ/きらら舎

 

(2)スマホ(タブレット)の上で未授精卵を観察・撮影します。

 

(3)ここに爪楊枝で精子を混入させて受精させます。

卵に精子が群がります。やがて最初の精子が突入した部分から受精膜があがります。

ムラサキウニではあまりよくわからない受精膜ですが、バフンウニはとてもわかりやすいです。

ウニ受精発生実験/きらら舎

 

(4)前日に受精させたものを観察・撮影します

 

(5)その他、生体があれば観察・譲渡します

 

 

受精卵のお持ち帰り

別途受精させた受精卵を培養フラスコに入れてお渡しします。

きらら舎では回転式のプロペラで培養容器内に水流を作って管理します。

ご自宅では、培養フラスコを1日に1回以上、ゆっくりとひっくり返して水をそっと撹拌してください(プルテウスが沈んだっきりにならないようにすることが目的です)。

元気なプルテウスは自力で泳いで水面に集まってきます。

そのため、水面が広くとれるように、培養フラスコは横にして静置しておきます。

エサ(キートセラス)も差し上げます。

4腕プルテウス(容器の外側からルーペで見て三角形のものが見えます)になったら餌を与えます。

餌やりは2~3日に1回培養フラスコに数滴垂らしてください。

まず、付属のスポイトで少量取り、室温に合せます。その後、培養フラスコに数滴落とし、培養フラスコをゆっくり上下して撹拌してください。

少し経ってから顕微鏡でプルテウスの胃に茶褐色が確認できれば OK です。

餌を与えた後、数時間後にプルテウスの海水換えをします。

水換えは1回半量交換が目安です。

培養フラスコの口にキムワイプ(これも差し上げます)を付け、半分くらいの水を捨てます。別途用意しておいた海水をキムワイプの上から注ぎます(コツがあるので当日説明します)。

変態まで持ち込むコツは4腕プルテウスからは低密度で飼育することです。

4腕になった時に、たとえば水換えの代わりに新しい培養フラスコに半量移し、そこに半量分の海水を足すというのでもよいです。

発生のスピードは海水温に依存します。15~25度の間を保って下さい。

8腕プルテウス密度は10mlに2~3個体の低密度で飼う事がコツといわれています。

培養フラスコは250mlなので50~75個体が適正ということになります。

餌は冷蔵庫の野菜室で保管し、毎日1回よく振って撹拌してください。

 

餌は20℃以上で飼育して1か月~1か月半でウニに変態する分をお渡ししますが、これ以上、時間がかかった場合は、新たにキートセラスをご注文ください。

カフェのご予約をされたうえで受取に来られる場合は無料で差し上げます。

通販の場合は通常の金額がかかります。

途中でプルテウスが死んでしまった(いなくなってしまった)場合は、水は捨てずにそのままご予約の上、カフェまでお越しください。

生存確認をして、本当に全滅してしまっていた場合には、リベンジ個体を無料で差し上げます(きらら舎の在庫がない場合はリベンジはできません)。

8腕となって変態間近になった場合は、変態誘導してそのままモバイル顕微鏡で観察できるキットの販売もしておりますので、ご相談ください。

 

 

 

タイムスケジュール予想

受精

受精後数分で受精膜が上がる

受精後約90分(1時間30分)で2細胞期

受精後約150分(2時間30分)で4細胞期

受精後約210分(3時間30分)で8細胞期

16細胞期

受精後約10~12時間後 動物極側から孵化

原腸カン入期(プリズム幼生)
高速回転(100回以上/分)をしながら移動するのを観察

4腕プルテウス(適正密度: 12500 個/250ml)

6腕プルテウス(適正密度:で 1250 個/250ml)

8腕プルテウス(変態時の適正密度: 2~3 個/10ml)

8腕プルテウスを観察していって形がだんだん丸っこくなり、原基が形成されてきたら、変態セット(笑)に移します。

変態セットはご自分で作られてもかまいませんし、販売もしています。

 

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