塩の結晶レシピ

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Mineral Recipe04 塩の結晶レシピ

 

『鉱物のレシピ』さとうかよこ

 

塩。きわめて身近にあるもので、その結晶が立方体であることも、みんが知っていることです。

しかし、いざ結晶を作ってみると、結構奥深いのです。

『鉱物のレシピ』ではメイン写真は群晶にしました。

結晶の作り方は単結晶のものを記載しています。

 

単結晶を作る方が難易度が高く、単結晶をつくろうとして、結果的に群晶になることもあります。

 

ポイントは、完全な飽和水溶液をつくること。他の物質のように溶かす水の温度によって溶ける量がさほど変わらず、加熱しても溶ける量はほぼ同じです。だから完全な飽和水溶液を作るのには少し技がいるのです。

0℃の水100mlに35.65g溶け、 これを100℃に加熱しても38.99gと3gちょっとしか変わりません。

それでも加熱して、表面にキラキラが出現したら飽和のサインです。

あとは、本に掲載したとおりに作ってみてください。

 

もう一つのポイントは種結晶です。

* あまり大きなものを使わない

* できるだけきれいな形で透明なものを採用する

ここで群晶となっている種を使うと、群晶に育ちます。

 

塩の単結晶/きらら舎


Satelight Schole 

塩の結晶づくりの仕込みをします。ただ見学するだけでもOKです。ワークショップというよりは、zoomお茶会くらいの気分でご参加いただければと思います。

(1) 試薬NaClを使って飽和水溶液を作ります。飽和状態の印を見てください。

(2) 試薬NaClで作った種結晶で育成中の結晶をお見せします。

(3) ラボ参加の方は、送ったセットで飽和水溶液を作ってください。その場でやらなくてもよいですが、その場でやると、一緒に表面の確認などができます。

(4) その後の工程を説明します。

(5) 透明な岩塩、青い岩塩を使って作った溶液と、種結晶をお見せします。

 

見学のみ・・・・・無料

ラボ参加・・・・・¥1000(1100) or ¥2000(2200)フルセット

 

ラボセット

・200mlビーカー(TPX製と硼珪酸ガラス3.3製の2つ)

・ガラス撹拌棒(φ5×30mm)

・ろ紙(食塩に適したもの φ55mm)×5枚

・塩化ナトリウム 40g

・ 飽和水溶液保存容器

・ 結晶育成容器

・ 種結晶用容器(90mmシャーレ)

・ 種結晶 サイズ違い1つ or 3つ

 

青太字分がフルセットにのみセットされるものです。

ビーカー、撹拌棒については、他の実験でも使えます。TPX製とはポリメチルペンテンのことで、耐熱・耐油・耐薬品性が高く、透明度もまあまああるものです。落としても割れないので便利です。硼珪酸ガラス性は一般的な実験用ビーカーに使われていて耐熱・耐油・耐薬品性が高く、透明度が高いビーカーです。2つは不要ですが、お好きな方を使ってください。

ろ紙もコーヒーフィルターやキムワイプなどで代用できますがフルセットには一応セットしています。

 

Satelight Scholeでは今後のラボセットで、基本セットとフルセットの2コースを用意します。フルセットではその他の実験でも使えるものがセットされています。

日程が決まりましたら、ここにご予約リンクを作ります。

 

 

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