ちび岩絵の具びん
『鉱物のレシピ』には鉱物から作る顔料、岩絵の具について掲載しました。それで、先日の立川ルミネ オリオン書房では、岩絵の具を用いたワークショップを行いました。
『鉱物のレシピ』では鉱物から岩絵の具を作ることを書いています。鉱物の欠片を砕き、乳鉢でさらにすりつぶし、水簸で粒子の分別をします。
どんな鉱物がどんな色を秘めているのか、やってみると結構楽しいのです。色は図鑑を見れば想像がつきます。「条痕」の色が顔料となった時の色です。
多くの鉱物の条痕は白色なので、顔料になる鉱物は意外に少ないのですが孔雀石や藍銅鉱から、緑青や群青を作ることができます。
先日のオリオン書房のワークショップでは新岩絵の具を使いました。天然岩絵の具が高価なためです。
新岩絵の具は珪酸化合物(フリットと呼ばれるガラスの一種)に発色剤として金属化合物を混合し、700~1000℃で焼成して、これを天然岩絵具と同様に粉砕し、粒度別に水簸分級したものです。
色名の後に数字が付いていますが、これは番数と呼ばれ、粒の大きさを表します。数字が小さいほど粒子が粗く、色は濃く見えます。粒子が小さくなるほど光の反射が多くなり、色は薄く見えます。
一番色が薄い(粒が細かい)番数は「白(びゃく)」と呼ばれます。漢字では白と書きますが、ほんのり色はあり、いろいろな色の「白」を眺めているとなぜか和みます。
まずは、ワークショップ用に用意して余ったものを販売します。
そのまま飾っても可愛いです。ドールの部屋のアイテムにしても。
玄光社さんからは、以前に『鉱物と理科室のぬり絵』という本を出版していて、このぬりえ図案のカードをいくつか作っています。
今回は、蛍石のカードを作りました。
モルフォ蝶やベニテングタケなどのカードもあるので、追々アップしていきます。
膠液も用意しました。
膠液を少量、皿やパレットに取り、岩絵の具を入れて混ぜ、筆でカードを彩色してください。
最後に、蛍光砂を塗ると、蛍光蛍石の出来上がりです。
胡粉と雲母粉もあります。白や光沢に使ってください。
桜
美空色
青口若葉緑青
水浅黄
菫紫
胡粉・雲母粉・膠(スポイト付き)