南極石結晶づくり

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【南極石/Antarcticite】

化学組成式:CaCl2・6H2O
結晶系:三方晶系
晶癖:針状結晶
モース硬度:2 – 3

 

南極石は1963年に南極にあるドンファン湖で日本人の探検家 鳥居鉄也さんが発見しました。

25℃で液体になり、室温程度で液体になってしまうけど鉱物に認定されているもののうちの1つです。ちなみに他の2つは0℃で液体になる氷と、-38℃で液体になる水銀です。

ミネラルショーや鉱物店で時々販売されています。

25℃で液体になってしまうので、小さな壜に入っています。

指先ほどの小さな壜に入っていて1万円くらいです。

 

天然には大きな結晶もあるのだそうです。

南極からは研究以外で鉱物を持ちだせないので、販売されているものはアメリカのブリストル湖のものです。大きな結晶もあるといわれても、売られている壜が直径14mm程度なので、見ることはできません。

 

前置きが長くなりましたが、人工結晶を作って、大きな結晶を見てみることにしました。

 

 

分子質量を計算してみると・・・

Ca・・・原子量は40.08
Cl・・・原子量は35.45

H・・・原子量は1.0
O・・・原子量は16

CaCl2  40.08+35.45×2=110.98
6H2O 6×(1×2 + 16) =108

正しい割合だと無水塩化カルシウム:水は、上の比率になります。

まあ、ほぼ同量なんですが、水多めのほうが、結晶がきれいでした。

あまり水を多くすると過冷却になりやすい気がしますので、気持ち多めというくらい。

 

南極石をつくる/きらら舎

レンチン20秒(600w)で溶けました。

レンチンは少しづつ加熱するようにしてください。少し温めてから、よく混ぜます。できるだけ混ぜる工程で溶かし切るつもりでよく混ぜてください。

 

粗熱がとれたらラップして冷蔵庫にいれます。

 

南極石をつくる/きらら舎

過冷却になってしまったり、真っ白に固まってしまったりします。

うまく結晶ができるとこんな感じです。

 

 

南極石をつくる/きらら舎

結晶を取り出してみましょう。シャーレのサイズはφ9cmなので大きさがわかるかと思います。

 

 

南極石をつくる/きらら舎

今の時期、このままおいておけば溶けちゃうので、フタして冷蔵庫にいれました。

このままの形を保てるのかな。

 

 

南極石をつくる/きらら舎

翌日・・・・・冷蔵庫ではちゃんと結晶の形を保っています!

本当はなんとかこのまま室温で飾ってみたいものです。

 


きらら舎では7月6日から販売を開始します。

カフェでは冷蔵庫から出したての結晶ができているものをご購入いただけます。保冷剤たっぷりの発泡スチロール箱やミニクーラーご持参いただければ、ご自宅まで結晶を維持できるかも!!

博物ふぇすでも販売します。

 

結晶ができたびんを後日撮影して、販売開始とします。発送時には結晶ができているものを送ります。

小壜入り・・・¥1100
(容量:20ml 本体/硼珪酸ガラス、キャップ/ポリプロピレン、パッキン/ハイシート)

大きな結晶拾うための溶液・・・¥3300
容量:100ml、 材質: 本体/PET、キャップ/ポリプロピレン、中栓/ポリエチレン)

透明な密閉容器に入れて、お届けします。

9cmシャーレ付き。結晶ができたらピンセットでシャーレに取り上げて冷蔵庫で保管してください。別の容器に入れてもよいと思います。

 

結晶はお手元に届く時には溶けてしまっていると思いますので、そのまま冷蔵庫に入れて静置してください。

大きな結晶拾うためのびんも内容物は溶けていると思います。一度結晶ができたものは再結晶しやすいので、そのまま冷蔵庫に入れてください。

ご購入後のお問い合わせはこのページのコメント欄から送ってください(個人情報は書かないように、ご注意ください)。

 

 

 

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