Mineral Recipe11 ビスマスの結晶レシピ
ビスマスは『美しい実験図鑑』にも掲載しました。
本当は『美しい実験図鑑』のほうは児童書なのでご自宅でもやりやすいものにしようと思ったけれど、結局、ビスマス鍋になった経緯と、自宅でできる(最初に掲載しようと思った)ものを書いてありますので、興味がある方は、ご参照ください。
カフェではミルクパンでビスマスを融かして、冷まし、結晶ができたところを引き上げる方法でワークショップを行っています。
ただ、とても危険なので、定員は8名です。
ビスマスの比重は9.80(g/㎤)と、水の約10倍の重さがあります。
まずは鍋を持ち上げてもらいます・・・・・10kg近いので持ち上がりませんが。
この重さがあるため、鍋も頑丈なものを使わないと取っ手が取れたり、底の継ぎ部分が外れたりします。
また、ビスマスは液体から固体になると体積が増えるので、鍋を中から押すため亀裂が入ることもあります。
最近のキッチンのコンロは安全装置が付いているので、ビスマスを融かすことができません(火が消えてしまいます)。そのため、古いガスコンロか卓上コンロを使います。しかし、卓上コンロもやはり頑丈なものを選ばなくてはなりません。
と、いうことで、できればカフェのワークショップにご参加ください。でっかい結晶が取れます。
また、リモートでも行っています >>サテライトSchole・ビスマス
現在、わたしが試行錯誤していることは(本当は本に間に合わせたかったのですが、なかなかうまくいきません)、酸化膜の制御。
本日は、酸化膜を除去して銀色のビスマスを作りました。
青色が通常のワークショップでできるビスマス結晶。右の銀色は以前アルミニウムイオンが混入して酸化膜ができなくなった鍋で作ったもの。
今日は、下のちびっこい結晶を10%の希塩酸に浸してみます。
一瞬で酸化膜が除去されました。
しかし、アルミニウムイオン(つまりは不純物)によって酸化膜でできなかった結晶よりもやや黒ずんでいる気がします。
塩酸をもっと薄めてみます。・・・約5%。
さっきよりはピカピカしています。
次は、陽極酸化によって被膜を作ってみます。
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