蛍石の蛍光というと、多くの人はイギリス Durhamの ロジャリー鉱山の濃い緑色の石を思い浮かべるでしょう。
ロジャリー鉱山は、1970 年代初期に収集家のリンゼイ・グリーンバンクとマイク・サトクリフによって、19世紀の放棄された石灰岩採石場で最初に発見されたものです。
多くの蛍石鉱山は鉱石採掘を目的としているのに対してロジャリー鉱山は、標本回収のみを目的として商業ベースで運営されていたという珍しい鉱山です。
運営は 1999年に UK Mining Ventures LLC というアメリカのコレクターと鉱物ディーラーの小規模チームに引き継がれました。
その後、2017 年以降: UK Mining Ventures Limited (UKMV Ltd.) というIan と Diana Bruce のチームが工事を引き継ぎました。
熱心なコレクターはロジャリー鉱山の中でも、どのポケットから採れた標本であるかにこだわっていました。ブラックシープポケットゾーン、バースデーポケット 、ディッパーポケット 、ソルスティスポケット、エストクロスカットポケットゾーン、コーナーポケット 、ドッジバガーポケット、ラットホールポケット、ラットテールポケット、ジュエルボックスポケット、ブルーベルポケット、クラッシュゾーン、ペニーズ・ポケット・ゾーン、ウィアデール・ジャイアント、ブルーバーズ・ポケット・ゾーン#1・#2、ブラスト ポケット 、ウルフィーポケット ゾーン・・・と次々に採集地が移動されてたくさんの標本が採掘されましたが、ビードル ポケットが2019年1月で終了し、ロジャリー鉱山の歴史は終わりました。
この辺りにはロジャーリー採石場の西側延長部の作業中に露出した、ほぼ東西方向に向かう鉱脈がありました。ロジャーリー鉱山の最初の発見者の 一人であるミック・サトクリフにちなんで「サトクリフ鉱脈」と名付けられました。1970 年代初頭には、リンジー・グリーンバンクとミック・サトクリフによっていくつかの良質の標本が収集されました。
2017年に新しい標本採掘事業が、この鉱脈で開始されました。UK Mining Venturesの共同ディレクターの、イアン・ブルースの妻であるダイアナ・マリア・ブルースにちなんで「ダイアナ・マリア鉱山」と名付けられました。
ロジャリー鉱山の西南西約7km、ウィアーデールの旧イーストゲート採石場で、2020年7月に蛍石および関連鉱物の採掘を目的に、操業が開始され、レディ・アナベラ鉱山と名付けられました。名前は、アナベラ ブルース (UK Mining Ventures のイアン ブルースとダイアナ ブルース夫妻の娘)にちなんでいます。
採れる蛍石はロジャリーやダイアナマリアと似た、濃い緑色の蛍石です。
しかし、この鉱山は今年の5月に操業終了しました。
短い期間なので、標本はあまり市場に出回っていないようです・・・とはいえ、ロジャリーやダイアナマリアと似ているので、それほど熱心なコレクターもいないみたいですが。
Fairy Holes P.
Durham England
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