今年1冊目の本の製作が始まった直後に、コロナで中断してしまいました。
そのまま自粛期間を経て、再開したのはいいのですが、すでに2冊目を進めていなければならない時期でした。
2冊の製作が一気に再開しました。
自粛時間には、ちょうど屋上実験室の完成時期だったので、引っ越しや倉庫の片付けなどができ、それはそれでちょうどよかったのですが、とにかく怒涛の2か月半がようやく終わりました。
到着している標本はたくさんあるものの、全くアップができなかったので、今日から少しづつ撮影していきます。
今月中には湖南省の青い蛍石を撮影します。
1~2個づつのアップとなりますが、先週到着分はすべてこのページに掲載していきますので、よろしくお願いします。
きらら舎二号館のページは >>こちら
C(降順)
Cの標本は全体で結晶の形をしているわけではないので、その価値を見落としがちです。
真ん中に長方形の「窓」があります。
箱メガネで透明度の高い水中をのぞくようなイメージです。
いろいろな条件・・・・・たとえば、横から明るい光がゆるく入り、向こう側は暗い(机の上など)場合、角度を変えると奥に四角い深淵が見えます。
光に翳しながら角度を変えると、四角い深淵はいくつかの縁をもって奥に延び、上層部には緑色がかった色がありますが、深くなると冷たい青色になっているのがわかります。
そして撮影しそびれましたが、窓は小さいですがもう1個あります。
ご購入された方は窓探ししてみてください。
そして必ずのぞきこんでください。
窓以外の表面には蛍石特有の模様が出ていて、ちょうど昭和の時代の硝子みたいです。
B
Bの標本も不思議な標本です。
光源や明るさによって色が違ってみえるのです。特に写真におさめると顕著です。
この写真は夕刻に西日で撮影しました。人工的な照明はありません。
実際より青いのです。
本当は透明度がとても高い、緑がかった青色です。
透明度が高く、色もそれほど濃くないので角度によって奥に見える色が重なるので濃く見えたりするのかなと思います。
これを書いている今は昼下がりの明るい窓辺。
全然違う見た目なんですが、昨日の夕刻にはこんなだったんです・・・・・
西の窓に翳すとこんなでした
これはLED照明にあてたところ。
これが今、昼の色に一番近いかも。
さすがに文章にしただけではわかりづらいので、今撮影してみました。
この濃いもやもやは透明度の高い結晶の向こう側にある色なのです。
カフェで説明しながら販売ができるとよいのですが。
今回の『鉱物きらら手帖』はこんな話をまとめました。
そういえば、中国人が「窓」のある標本を高く評価し、どこに窓があるかをアピールしてきた理由が最近ちょっとだけわかったような気がします。
A
中国業者の人は上の写真で光っている四角い部分を「窓」と呼んでとても良しとします。
たしかにそこからのぞくと、箱メガネで透明度の高い海中を見ているみたいな風景が広がるのです。
光に翳すと窓の部分は深い青色で、その他は単一ではない、美しい青色が交錯しています。
本日はこの1点をアップします。
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