No Comments

 

奈良県香芝市に竹田川という川があります。今回はここの川砂を仕入れてきました。

上流の二上山は第三期中新世に活発な火山活動がありました。安山岩質の火山岩からなり、少量の鉄礬柘榴石や鋼玉(コランダム)などを含んでいます。
ここの柘榴石は暗い赤色で、昔は金剛砂・金剛鑚と呼ばれ、研磨材に使うために昔から採集されていました。

一方、鋼玉は青色をしている、つまり宝石名ではサファイアですが、粒が細かいものが多く、探すのには根気が必要です。しかし、中には大きな(といっても1mm)ものもあり、六角形だとわかる結晶形をとどめた透き通ったものもみつかります。

 

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

 

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

砂60g、シャーレ、小壜2つがセットです。

 

>>ご注文

 

鉱物屋さんの倉庫の奥から出してきてものです。かなり以前のもののようで、肉眼でもたくさんのガーネットやサファイアが確認できました(近年は採り尽くされて含有率がとても低いようです)。

 

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

シャーレに少量入れて、白い紙の上に置き、横や下からライトをあてるとよくわかります。

モバイル顕微鏡があれば、さらに探しやすいと思います。

特にサファイアは肉眼で青っぽいものを取り出し、最終的にモバイル顕微鏡で確認するのがよいでしょう。

人間の目って不思議で、たとえば、クラゲとか、ダンゴムシの赤ちゃんとか、ずっと探していると、どんどん見えてくるようになります。これを「クラゲ目」とか「ダンゴムシ目」なんて呼びます。

今回は「ガーネット目」「サファイア目」になって、探してみてください。両者は別の目なので(笑)赤色を探す時は赤色に集中し、青色を探す時には青色に集中すると効率がよいです。

今回は価格を抑えるためにピンセットは入っていません。100円ショップなどのもので十分ですので、ご用意ください。

ガーネットもサファイアも硬いので先が尖っているピンセットでも大丈夫です。

 

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

サファイアは透過すると、表面の線がわかります。

ところで・・・・・

鋼玉は酸化アルミニウム (Al2O3) の結晶からなる鉱物で、不純物として鉄・チタンを含有すると青色に発色します。一方、クロムを含有すると赤色に発色し、宝石名ではルビーと呼ばれます。

みんなガーネットだと思っているものの中に、ルビーはないのかな。

ただし、ルビーとは真っ赤なものだけに与えられる宝石名なので、ピンクだったらピンクサファイア・・・それでもいいなあ・・・ないのかな。

柘榴石は鉄礬柘榴石だというし、サファイアとされるものは青いものばかりだから、鉄は存在してもクロムはないのかな・・・・・

 

そんなことを思いながらブラックライトをあててみました。

 

なんと!ありましたよ!ルビー。ピンクサファイアでもいいか。とにかくクロムが含有されている証拠となる蛍光を確認できました。

同じ赤系の色でも、ブラックライトで鮮やかな赤色に蛍光したら、ルビーです。

ここで、「もしかしたら、スピネルじゃないの??」と思った人もいるかもしれません。そこでいろいろ探したところ、実際に、竹田川の砂の中で赤く蛍光する砂粒を分析した資料をみつけました。

その結果、鋼玉の鉱物データとほぼ一致したそうです。

 

それから、青色のものにも蛍光するものがありました。一般にはブルーのサファイアは蛍光性がないものがほとんどですが、タンザニアなどでとても鮮やかなピンク色に蛍光するブルーのサファイアが採れています。

青色の発色は鉄やチタンですが、クロムも含んでいると考えられます。クロムの量がおおければ赤色を呈してきて、鉄やチタンをほぼ含まず、濃い赤色のものがルビーと呼ばれます。

 

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

 

>>ご注文

 

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

 

柘榴石もモバイル顕微鏡やルーペでみると結晶の形になっているものもあります

 

やり始めるとはまります(笑)
モバイル顕微鏡がなくても肉眼でつまめますが、モバイル顕微鏡でみると綺麗です。

 

おうちで宝石ハンティング/きらら舎

リクエストがあったので、ラベルを作りました。ラベルは貼っていませんので、小壜に貼って使ってください。

また、そこそこたくさん分別した人は

#おうちで宝石ハンティング
#きらら舎
のハッシュタグでXにポストしてください。

次のきらら舎のご注文やご来店時にポストしたよ!って言ってくだされば、それを入れられるミニチュア試験管を差し上げます。

About the Author

かよこ さとう ()

Website: https://kirara-sha.com/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です