アゲハ蝶の標本
ずいぶん前に輸入した蝶の標本です。
展翅する時間がないままカフェでそのまま販売していたのですが、きらら舎二号館にアップしてみることにしました。
数種類あるのですが、まずはアゲハ蝶 2種類。
A 多分キアゲハ(黄揚羽)
B モンキアゲハ(紋黄揚羽)
モンキアゲハ。
後翅に大きな黄白色の模様があり、この色と模様から「モンキアゲハ」という和名が付けられました。
後翅の端には三日月型の赤い斑点があります。
この赤色斑点はメスの方がはっきりと目立ちます。
ぜひ、展翅に挑戦してみてください。 >>モルフォ蝶の展翅(過去のノート)
古い標本のため乾燥しているので、軟化してから展翅作業をするとよいです。
『標本BOOK』に書いたような気もしますが・・・・・あれは甲虫だったか・・・・・
軟化
ティッシュペーパーに霧吹きで水をかけて軽く湿らせます。
これをタッパに敷いて消毒用のアルコールを一滴垂らしておきます。
ここに排水溝ネットを平らに乗せます。キムワイプや薬包紙でもかまいません。蝶の翅が直にティッシュに触れて濡れないようにするためです。
お湯を注射するという方法もあるのですが、ちょっと怖い(実は虫は苦手な)のでタッパ作戦です。
ふたを閉めて、涼しいところに置いておき、時々、軟化の具合を時々チェックします。
軟化した蝶の翅部分に水分が付いていたら乾かしてから展翅します。
胸部の筋肉を針でつついておくと、翅がより動くようになります。
翅が破れたり、取れたり、触覚や脚が取れたりしたら・・・
木工用ボンドに水を数滴加えて、よく混ぜます。
これに台所洗剤を1滴加えます。
割けてしまった所を、展翅台で隙間のないように位置を調整して固定し、裏側から針の先に接着剤をつけてくっつけます。
取れちゃった翅は木工用ボンドをそのままつまようじの先などを使って付け、修復します。
細い脚や触覚はアミール糊という昆虫標本修復専用の接着剤を使うとよいです。