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天気管は19世紀のヨーロッパで作られ始めたもので、ストームグラスと呼ばれていました。

ダーウィンも乗船していた海軍測量船ビーグル号の船長を務めたロバート・フィッツロイ(Robert FitzRoy)がその航海中に、ストームグラスの様子を観察し、その変化を著書「Weather Book」(1863年に書き残しています。

また、ジュール・ベルヌの小説『海底二万里』(1870年)に登場する潜水艦ノーチラス号にもストームグラスが設置されている記述があります。

日本では北海道江差町に残されていて、「風雨計」と呼ばれています。海外で作られたもので、「FAIR-CHANGE-STORMY」という表記があるそうで、これは「FAIR=晴」「STORMY=嵐」と訳すようで、アネロイド気圧計にある表記と同じです。

アネロイド気圧計はその名前のとおり、気圧を計測する道具で、真空中の円盤のひずみで気圧を計ります。

とはいっても、密封している容器の中の結晶が気圧の影響を受けるとは思えません。

樟脳の特性としてその分子構造のせいで、少しの刺激でも分極化するということがあるので、電磁波の影響を受けるという説も多くあったようですが、これは「天気管考察02」で紹介した研究者の実験で否定されています。

 

 

 

オランダにある「バロメーター館」イギリスのグリニッジ海事博物館にも天気管は展示されていて、そこでは「カンファ―グラス」と呼ばれています。
カンファ―とは樟脳のことです。

もともとの樟脳の使われ方の中で、ある時、結晶が出現し、それが日々変わったので生れたものだろうと考えています。実際にオランダから伝わった樟脳を用いた痛み止めというものがあり、「樟脳焼酎」と呼ばれていました。

天気管にはアルコールを入れます。
これは樟脳が水にはほとんど溶けないためで、焼酎に溶かしたのもそのためだと思われます。
樟脳焼酎には紅花を入れていたとか。

謎だらけの天気管。

まだまだ調べていくと面白そうです。

 

さらに、『鉱物テラリウム・レシピ』と『鉱物レシピ』の11刷には新レシピを掲載しました。このレシピでも天気管の美しい結晶は発生するので、分量をかえて、素人実験をしていきたいと思います。

 

 

※ 今回紹介した天気管についての多くの情報は、昭和61年に放送された「遠くへ行きたい」というテレビ番組と、それを受けて制作された「謎学の旅」というテレビ番組からのものです。

 

 

 

 

Categories: 月光幻燈室

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