今朝、お客さまから、オールドコレクションの定義についてお問合せがあったので、返信したのですが、同様の疑問を抱えている方もいらっしゃるかもしれないので、ここにまとめておきます。
イリノイ州の蛍石の話(過去のノート)
- オールドコレクション八面体2021年A~B(2021年1月9日)
- イリノイ州産八面体蛍石販売について(2019年5月2日・7/12更新)
- イリノイ州産八面体蛍石オールドコレクション第一弾(2019年5月13日)
- イリノイ州産八面体蛍石オールドコレクション第一弾追加(2019年5月14日)
- イリノイオールドコレクション第2弾(2019年5月16日)
- イリノイオールドコレクション第3弾(2019年5月19日)
- イリノイ州産八面体蛍石オールドコレクションラスト(2019年5月23日)
- オールドコレクションカラー八面体蛍石 7/7(2019年7月7日)
- イリノイ州産八面体蛍石オールドディーラーコレクション(2019年7月22日)
- イリノイ州産八面体蛍石ディーラーオールドコレクション1(2019年7月30日)
- イリノイ州産八面体蛍石ディーラーオールドコレクション2(2019年8月7日)
- イリノイ州産八面体蛍石ディーラーオールドコレクション L(2019年8月21日)
- わけありオールドコレクション(2019年9月5日)
- セール・イリノイ州産蛍石オールドコレクション(2020年1月5日)
- イリノイ州産八面体蛍石オールドコレクション(2020年4月30日)
- 八面体蛍石オールドコレクション10月(2021年10月9日)
- 八面体蛍石オールドコレクション10月第2弾(2021年10月23日)
まず、オールドコレクションとか、オールドコレクションカラーとか。これは明確な定義があるものではなく、わたしが勝手に使い始めた言葉です。
標本販売では時々使われる言葉でもあります。
わたしが、オールドコレクションと呼んでいるのは、蛍石鉱山が稼働していた時代に採掘されたもの。
オールドコレクションカラーは、濃いインクブルー、黄色、ピンク、ワインレッド(ボルドー)、水色・・・・・特に、水色に紫がグラデーションになっていたり、黄色と紫のグラデーションはオールドコレクションの特徴でもあります。
イリノイ州の蛍石鉱山の閉山やその後の流通などについては、過去のノートをご参照いただければと思いますが、ざっくり説明すると、1995年にイリノイ州にあったたくさんの蛍石鉱山はすべてその稼働がストップされました。
ただし、業者が持つ在庫量は多かったため、そこから数年は安定して販売されていました。もちろん、鉱山が閉山されると、もう採れないということになるので、販売価格はじわじわと上がってきます。
やがて、業者の在庫も尽き。
次は、業者の倉庫で眠っていた塊たちが八面体に割られ始めました。
過去のノート(販売したものの写真)を見ても、色はオールドコレクションカラーではあるが、あまりきれいな八面体ではないものもあります。
これはオールドコレクションの塊を業者が割ったせいかもしれません。
また、劈開は広い面積で真っすぐ・平らということはほとんどありません。ですので、大きな八面体はそれなりに凹凸があったり、クラックがあるものが多いのです。
だから、小さな八面体のほうがきれいにできるよ!というわけです。
こうして見返してみると、本当にきれいだったですね。
最近、アップしたとたん、行方不明になった八面体があって、本当のオールドコレクション(当時から貯石している壜)から似た色を代替え品として送ったのですが(すぐに行方不明はみつかったのではありますが)。
比較的新しいオールドコレクションカラー(後からオールドコレクションの塊を業者が割ったもの)と、本当のオールドコレクション(当時の職人が割ったもの)では劈開面や縁のシャープさが異なっていました。
当時の職人は石を割る前に毎回、鏨を研いでいたそうです。さらに砥石も頻繁に研いでいたそうです。
わたしたちが割るのは小さな八面体なので、ニッパーで割ることを始め、みなさんにも勧めていますが、鏨を使いこなせるようになると、きれいな八面体を作ることができるようになります。
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