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ポップコーンロック。

 

 

 

道端に落ちているような石(というより砕かれた岩)から、ポップコーンに似た美しい石の花が咲くというもの。
アメリカで売り出された理科教材です。

 

一番ポピュラーなものに添えられている解説では、

 

Popcornrockは、米国西部のグレートベースンの限られた露頭で見つかった天然に存在する鉱物です。 
その驚くべき性質は1981年にユタ州の地質学者Richaed D.Barnersによって発見されました(きらら舎訳)。 

と、説明されています。

 

 

 

グラスなどの容器に入れて上から酢酸を注ぎます。

石全体にかかるようにします。

 

 

すべて沈まなくてもかまいません。
(実験は酢がすべて蒸発した時点で完成となりますので、たくさん入れると時間がかかります。全体がギリギリ浸る程度がお勧めです。)

 

激しく泡を出します。

 

 

左がよくみかける日本製醸造酢・・・・・結晶はできません。

 

右が酢酸。

 

 

実はこの石。
苦灰石です。仕入れ元のアメリカ鉱物業者のラベルはDolomiteとなっていました。
鉱物としては炭酸塩鉱物で、化学式はCaMg(CO3)2
結晶系は三方晶系です。

 

 

鉱物標本では母岩として白いものをよくみかけるかと思います。
苦灰石の標本もきれいなものも多くあります。酸化鉄を含んでピンク色に色づいたものは和菓子みたいです。

 

しかし
これは苦灰石というより苦灰岩とよぶべきものだと思われます。
つまり、主な成分は苦灰石である岩石です。
でも、苦灰石として解説を進めることにします。

 

成分を確認しましょう。
カルシウムとマグネシウム、そして炭酸。
余談ですが「苦」という漢字が付けられた鉱物はマグネシウムを含みます。

 

ここに酢酸を注いだわけです。
酢酸の化学式は示性式がCH3COOH、分子式はC2H4O2

 

化学の授業では、この2つの成分から発生した気体と出現した白い物体を推測してみましょう・・・・・ということになるのですがメンドクサイことは省略します。

 

苦灰石について考えます。

もともと、苦灰石の割れ目や空洞で、炭酸カルシウムが結晶化しやすく、方解石や霰石の結晶の多くはそんなところで見つかります。このポップコーンフラワーも霰石です。

 

ホワイトビネガーによって苦灰石が溶かされ、炭酸カルシウムが再結晶したと推測できます。

 

 

だんだん結晶が成長していきます。
山サンゴと呼ばれる霰石にそっくりな結晶ですね。

 

ただ、酢酸だと時間が経過するとオレンジがかってくることがあります。

 

 

 

 

これはハインツのホワイトビネガー

 

 

 

発泡も弱く、大きな結晶はできづらいのですが、ハインツでできた結晶はずっと白いままできれいです。

 

 

Categories: 第壱標本室

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