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このページの最後にGWや夏休みにできる「おうちで実験・自由研究」をまとめています。

 


変形菌(粘菌)を飼っています。

・・・って、いろいろな生物を飼っているのですが、多分、その中で一番ヘンな生き物かもしれません。

変形菌は胞子から大きさ10㎛程度の小さな単細胞のアメーバ(粘菌アメーバ)が生まれます。

粘菌アメーバは、腐葉土や朽ち木などの中で、おもにバクテリアを食べて分裂しながら増えていきます。

粘菌アメーバにはオス・メスのような性があり、それらが出会うと、くっついて1つの細胞(接合子)になります。

接合子は成長し、変形体と呼ばれるものになります。

 

 

上の生活史(生活環)の図は、Hokori氏によって2019年に作成されました。

学会とか論文で意外と使うくせしてめちゃくちゃ作るのが面倒臭い上に著作権とかあって人のを勝手に使えない面倒臭い図がこちらです、著作権放棄するのでご自由にお使いください
作者 Hokori, Kaisei Junior & Senior High School Student

 

 

現在飼育中の変形菌は、モジホコリ(日本産・北フランス産・アメリカ産)、カタホコリ(フランス産)です。

 

和名:モジホコリ
学名:Physarum polycephalum

 

変形菌の飼育箱は戸棚の中に置いているので、時々、チェックするのを忘れます。

昨日、見てみたら逃走しかかっていました。

 

 

モジホコリ(変形菌・粘菌)/きらら舎

 

フタと本体の隙間に入り込んだものを爪楊枝でこそげ取ったり、オートミールの差し換えをしたりして、また戸棚の中にしまいました。

今朝、再度チェックしてみると、一斉に子実体が出ていました。

昨日の写真から14時間くらいしか経過していません。

出るところを見たかった!

 

モジホコリ(変形菌・粘菌)/きらら舎

モジホコリ(変形菌・粘菌)/きらら舎

モジホコリ(変形菌・粘菌)/きらら舎

モジホコリ(変形菌・粘菌)/きらら舎

子実体は乾燥標本にすると長い間保管ができます。

自由研究提出用に子実体の標本も販売しています。

変形菌/きらら舎

直径4cmのシャーレに入れてお届けします。

胞子が取れれば、その写真を撮影しても楽しいかと思います。

 

 

 

変形菌/きらら舎

変形菌/きらら舎

 

モジホコリの販売を開始しました。まずは日本産の株です。

 

実際のお届けは四角で囲ったくらいの量ですのでこれだと2個分です(すぐに殖えます)。

容器はこれと同じもので届けます。

変形菌/きらら舎

 

 

 

和名:カタホコリ属の仲間
学名:Didymium sp.

 

変形菌/きらら舎

変形菌/きらら舎

 

カタホコリの仲間というところまでは同定できているのですが、まだ子実体を出していないので詳細は不明です。先に培養者から返信が来たら(詳細を問い合わせています)掲載します。

販売容器等はモジホコリと同じです。

 

>>ご注文

 

モジホコリ(変形菌・粘菌)/きらら舎

 

 

 

【セット】

・飼育容器入り変形体
・餌(オートミール)

霧吹きを用意し、水を入れてカルキ抜きしておいてください。

 

 

【お世話】

暗いところに置いて17℃~30℃(室温)で飼育します。適温は25℃です。

週に2回くらいはチェックしてください。

食べ残しのオートミールを除去し、新しいオートミールを置いてスポイトで水をかけてふやかします。

容器内全体を霧吹きで湿らせてフタを閉め、また暗い所に戻します。

 

ろ紙が汚くなったり、オートミールにカビが発生していた場合は、新しい容器に植え継ぎします。

新しい容器にろ紙、またはキッチンペーパーを敷いて、霧吹きで十分に湿らせます。

ここに、きれいな部分の変形体をはさみで切って、ろ紙ごと移植します。

 

【モバイル顕微鏡での観察・撮影】

変形体を爪楊枝でこそげ取り、シャーレやクリームケースの底に付着させます(餌換えの時にオートミールについていたものも便利)。

霧吹きで水分を補給してフタを閉めてください。

12時間以上経ってから、これをモバイル顕微鏡のエッグ、またはミジンコの上に置いて観察・撮影します。流動体の動きもよくわかります。

保管は暗い場所というのは同じです(観察の時だけ取り出してください)。

 

モジホコリ(変形菌・粘菌)/きらら舎

 

【GWおうちでできる実験&夏休みの自由研究】

GWに一緒に実験をしていただくために、実験用のオプションも作りました。実験結果は5月2日頃にアップ予定です。

>>ご注文

 

  • 変形菌とは?(調べてまとめよう)
  • どんな種類があるのか(調べてみよう)
  • 観察日記(培養の仕方、日々の写真)
  • 実験1 ():明るい所に出しっ放しにする
  • 実験2():冷蔵庫に入れてみる
  • 実験3():フタを開けっ放しにする(乾燥させる)
  • 実験4():食紅で着色したオートミールを与える
  • モバイル顕微鏡で観察撮影をする

 

少し離して、オートミールをたくさん置く。これに変形菌が着く(黄色くなる)ので、実験をする数だけ小さな容器を用意し、これらにキッチンペーパーを敷いて湿らせ、メイン飼育容器から黄色くなっているオートミールを取り出して入れる。数日で広がるので、それを実験に使う。実験によってはオートミールを除去してから行う。

 

 

Categories: 生物・植物室

About the Author

かよこ さとう ()

Website: https://kirara-sha.com/

2 Replies to “変形菌2022”

  1. 現在購入可能なのは「モジホコリ子実体標本」のみの認識です。
    この標本から胞子が取れれば変形体まで育て?られると考えて問題ないでしょうか?

    粘菌の最短経路探索を観察したいと思っています。

    1. 胞子から変形体にするのはかなり困難かと思われます。
      研究者も、だいたいは子実体が出てしまったら標本にしています。
      研究サンプルは菌核で保管していると思います。

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