ワレカラを飼育しています。
所作が面白いので、時間にゆとりがある時にはシラス(釜揚シラスと呼ばれる柔らかいもの)やサクラエビ(これも乾燥していないもの)やクリルを水でふやかして小さくしたものなどをピンセットで手渡ししています。
しかし、ここ2か月ほど忙しかったのでワレカラの餌は海藻だけでした。
もともとの生息地の藻は赤褐色をしたものだったのですが、採集にいかずに入手できるものは餌用海藻となります。
ホンダワラはどうも水の汚れが進むようなので、ウミブドウやアオサなどをメインに入れておきました。
本の制作作業が一段落したところで、いろいろな水槽の水換えなどを順番に行っていたところ、ワレカラ水槽のアオサ1枚にヒドロ虫綱クラゲのストロンらしきものが蔓延り、よく見るとポリプも出ていました。
今朝はその中にサカサポリプらしきものも見つかったため、有孔虫水槽に移動しました。
ヒドロ虫綱クラゲのポリプでは現在はエイレネクラゲとエダアシクラゲがいます。
しかしどちらもポリプはもっと小さいのです。
このポリプはぷっくりした胴体と4本の触手、触手の先が丸いことが特徴で、
これに当てはまるのはハイクラゲだと思われます。
本種のポリプは確認されてはいるが、正式には未記載である。この属一般では、形はエダアシクラゲに似て、円筒形のヒドロ花には4本の頭状触手を輪生し、その下部の側面からクラゲ芽を出す。異なる点として、この属のポリプはヒドロ花の下部、ヒドロ茎で分枝することがある点が上げられる。
Harada et al.(2006)
いくつかのポリプ(上の引用ではヒドロ花と記述されています)のまさに「下部の側面」にまるいものが付いています。おそらくこれがクラゲ芽。
有孔虫水槽は2か月前まではウミブドウの森状態でしたが、ウニやワレカラに与えてしまっていたので、少しさっぱりしています。
クラゲが出ても観察できそうです。
しかし、このアオサに1匹のワレカラがくっついてきてしまっていました。
そのうち、仲間の水槽に戻そうと思います。
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