小学生の頃、近所で採れる(拾える)植物や、ツバメを始めて目撃した日の記録などを書いたノートを作っていました。
表紙にはミノムシのイラストを描いていました(なぜ、そんなものを描いたのかは今になっては自分のことながら、わかりません)。
今年初めてツバメを見た日、ツバメの巣がある場所。
どんぐりが拾える樹のある場所と、拾えた日にち。
イチョウが黄色く色づいた日。銀杏が落ちていた日。
荒川土手で土筆が採れた日。
オナモミの樹がある場所と、実を採れた日。
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このことについては2017年に出版した『標本BOOK』にも書いています。
標本BOOKの動画は >>こちら
最近は、シラカシは母が通院している帝京病院で。
クヌギは自転車で行ける近所の公園で。
ヒマラヤスギ(シダーローズ)も頑張って自転車を走らせて、古河庭園まで。
車なら、光が丘公園の芝生広場。
また、欅も毎年種を拾ってきて播種しています。
イチョウは、銀杏の果肉が臭いし触るとかぶれるので買ったものを毎年数個、播種します。
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そして、今年も木の実の季節がやってきました!!
一人でやっているのもつまらないので、今年はカフェのワークショップにしちゃうことにしました。
まずはムクロジ。
【ムクロジ(無患子)】
バラ類
ムクロジ目
ムクロジ科
ムクロジ属
学名:Sapindus mukorossi Gaertn. (1788)
漢字表記から推測できるように、「わが子が患わ無い」という願いがこもったものです。半透明の実は乾燥させて振ると、中の種がカラカラと踊って音がします。
ちょっと素敵な工芸品にも見えます。
種は羽根つきの玉に使われていたそうです。
また、お釈迦様が「煩悩、業苦を滅し去りたくばムクロジ108個を貫き通して輪を作り、一心に沸法僧三宝の名を唱えながら実1つずつ繰り続けなさい」とおっしゃったという言い伝えがあり、実際にお釈迦様が数珠を作って弟子の薬師如来や大日如来らに配ったともいわれています。
ただ、これを108つないだ数珠を作ると、かなりごっついものになりそうですwww
江戸時代後期に小野蘭山が講義したものをまとめた博物誌『本草綱目啓蒙』(1803~1905年)という本があります。ここでムクロジについて、果実の外皮をシャボンと呼ぶこと、そして、それが油に汚れた布を洗うために使うことが書かれています。
石鹸の樹ともいわれていて、学名のSapindus mukorossi の Sapindus は「インドの石鹸」という意味。
天然の界面活性剤サポニンが多く含まれているので、世界中で石鹸や洗剤として使われてきたのです。
ワークショップでは、10個のムクロジの実を渡します。まず、3つの実から種を取り出します。
殻(皮)をペットボトルに入れて水を入れてシェイクしてみましょう。泡立つことがわかります。自然派せっけんです。金属を洗うのにもよいとか。実際にはしばらく浸して、水が十分に浸透してから使います。
ただし、石鹸といっても洗濯石鹸、洗剤として用いられていたものなので、顔や手を洗うのはやめておきましょう。顔や手はぬかで洗うとしっとりしますw
このせっけんはそのままお持ち帰りいただき、いろいろ試してみてください。
メインは種。
ムクロジには「無患子は三年磨いても黒い」ということわざがあります。これはムクロジの種を磨いても磨いても白くはならないことから、天性は改めることができないことのたとえです。
また、苦労しても効果の薄いことのたとえでもあります。
ただ、実際のムクロジの種は磨くとピッカピカになります。
早速、磨きましょう!
ピッカピカにしたら、ルーターで穴をあけてヒートンを接着し、金属パーツを取り付けてアクセサリーにしてみます。
ペンダントでも、ブローチでも。
お守りになるムクロジ。かわいい
サンプルができたらアップします。
ワークショップでは10個のムクロジをお渡ししますので、そのまま飾ったり洗剤として使ったり、磨いてアクセサリーを作ったり・・・・・ご自宅でもお楽しみください。
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