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現在培養中のボルボックスの株のうち、V.aureus にて耐久卵を採取することができました。

V.aureusは真のボルボックスと呼ばれる V.globator の仲間とは別で雌雄異体、体細胞同士をつなぐ太い細胞質は1~3本でとても細く、ほとんどないように見えます。

今まで培養は無性生殖で殖えたものを植え継ぐという方法で、古い培養水は植え継ぎの際に捨てていた(メダカ水槽に入れていた)ので、そこに何があるかはきちんと観察はしていませんでした。

 

時々、底付近の水を観察しても、死んだボルボックスの亡骸や変形した異形のものがあるだけでした。

 

 

 

 

 

 

そこで、そのままモバイル顕微鏡で観察ができるクリームケースにて培養をしていました。

かなり飼育水の状態は悪化していたものの、生存個体も多く、ケースの底からいくつかの耐久卵(受精卵、接合子)らしきものを採取することができました。

 

 

ボルボックス/きらら舎

ボルボックス/きらら舎

 

 

V.aureusの耐久卵がどんな形をしているのか、ネットでみつけることができず、V.globator の仲間のものは、細胞壁に棘があって、それとは違う形に見えます。

ただし、色は似ています。

ネットでみつけた V.africanus の耐久卵(ページでは接合子と表現していました)の細胞壁は平滑で、これに少し似ているようです。

さて、ここから、どう発生していくのか。

また、雌雄異株なので、受精卵の前に雌株、雄株が出現しているはず。

雌株は無性生殖で殖えている無性株に似ていると推測されるので、精子束を持つ雄株探しが次の課題です。

 

次の生物部の日(2022年2月19日)の理科室カフェで耐久卵をお見せできるかなと思います。

 

Categories: 生物・植物室

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かよこ さとう ()

Website: https://kirara-sha.com/

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