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孔雀石・藍銅鉱/きらら舎

 

【 孔雀石 / Malachite】

炭酸塩鉱物・単斜晶系

化学式 :Cu2(CO3)(OH)2

 

【 藍銅鉱 / Azurite】

炭酸塩鉱物・単斜晶系

化学式 :Cu3(CO3)2(OH)2

孔雀石濃い緑色の鉱物です。藍銅鉱は濃い青色の鉱物です。共に銅の鉱山の地表近くの風化帯にできます。

銅を含む鉱物が雨水によって溶け出し二次的に沈着したものです。

孔雀石は銅の表面にできる緑色の錆(緑青)と同じような成分です。

針状の結晶になることもありますが、塊状や腎臓状のものが多く、断面に縞模様があって、これが孔雀の羽を思わせるところから孔雀石という名前が付けられました。

銅鉱石として利用されたり、アクセサリーや工芸品に加工されたり、岩絵具の材料にもなっています。

藍銅鉱は孔雀石とともに産出することが多く、光沢があり、透明感のある結晶になる場合もあります。多くは塊状で、球状のものも有名でしょう。藍銅鉱も銅鉱石として、また岩絵の具やアクセサリーに利用されます。

岩絵の具では、孔雀石は岩緑青(マウンテングリーン)、藍銅鉱は岩群青(マウンテンブルー)という名前がつけられます。

 


 

化学式をみてみましょう。

孔雀石:Cu2(CO3)(OH)2

藍銅鉱 :Cu3(CO3)2(OH)2

 

成分は同じで銅イオン・炭酸イオンの数が微妙に異なるだけです。

しかし、藍銅鉱の産出のほうが孔雀石に比べて圧倒的に少なく、これは藍銅鉱ができるには、やや酸性でかつ炭酸ガスが豊富である必要があるためです。

天然で炭酸ガスに富む環境はたいていは酸性度は低いので、酸性度が低くて炭酸ガスが十分にある場合は孔雀石が出来てしまうので藍銅鉱の産出は少ないというわけです。

さらに、孔雀石のほうが安定性に優れていて、藍銅鉱を湿度の高い環境に長く置くと緑色に変色することがあります。藍銅鉱が孔雀石化したということになります。その逆はほとん起こりません。

 

今回は、そんな孔雀石と藍銅鉱が共存する標本です。

ルーペでよく観察してみてください。

 

Liu Feng Shan mine,
Anhui,
China

安徽省のLiu Feng Shan鉱山産です

 

 

5A

孔雀石・藍銅鉱/きらら舎

孔雀石・藍銅鉱/きらら舎

 

 

5B

孔雀石・藍銅鉱/きらら舎

孔雀石・藍銅鉱/きらら舎

 

 

5C

孔雀石・藍銅鉱/きらら舎

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5D

孔雀石・藍銅鉱/きらら舎

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5Eセット

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かよこ さとう ()

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