カフェには、客席側に向いてメイン水槽とクライゼル水槽×2つとダンゴムシパラダイス。
裏側にはクラゲポリプやイソギンチャク水槽があります。ここのアカクラゲポリプ(略してアカポリ)とカギノテクラゲポリプ(略してカギポリ)の水槽にシアノバクテリアが爆増してしまったので洗うことにしました。
なんで、シアノバクテリアが殖えたのかといえば、長い間洗ってないからに他なりません。
じゃあなんで、長く洗っていなかったのかといえば、水槽の壁面にストロンがびっしり付いていたからです。
マクサの上で殖えてほしかったのですが、なぜか水槽の壁面で殖えることが多いです。
カギポリは春を待たずに赤紫の苔(シアノバクテリア)に覆われて枯れてしまいました。カギポリについては、春に成熟個体にて受精実験を行うので、また、そこで殖やせればと思います。
ただ、アカポリ水槽で困ったことが発生しました。
まず、アカクラゲエフィラが遊離してしまったのです。アカクラゲポリプはエフィラがでるととても縮んでしまい、消滅してしまうことも多くあります。
まずは、新しい水槽に生き残っている(目視で見える)ポリプを移しました。遊離したエフィラをエフィラ用の容器に移しました。
しかし、全部取り切ったと思った水槽で、数時間後に再びエフィラがヒラヒラ泳いでいるのです。どうやら、底にはびこった苔にまみれて、まだストロビラがあるみたいです。
さらに困ったことがありました。
なんと、エダアシクラゲのストロンが壁面にびっしり付いているのです。原因は投入濾過器だと思われます。他のエダアシポリプが発生した水槽で使っていた濾過。フィルターは交換して、周りは洗っても、底に入っている小石はあまり洗いません。
せっかく増えたバクテリアまでいなくなってしまわないように、ささっと水洗いするだけ。
多分、その小石の中にエダアシクラゲのポリプもいたんだと思います。
さきほどから、ストロンとかポリプとか書いていますが、わからない方へ説明しておきます。
クラゲにはいろいろな種類がいて、一番多いのがヒドロ虫綱のクラゲです。
ちなみに、アンドンクラゲやハブクラゲなど毒が強いクラゲが多く属しているのが箱虫綱。ハコクラゲとか立方クラゲとも呼ばれます。
多くの人がクラゲといって思い浮かべるクラゲは鉢虫綱のクラゲです。鉢虫綱の旗口クラゲ目にはアカクラゲ、アマクサクラゲ、ミズクラゲなどが属し、根口クラゲ目にはサカサクラゲやタコクラゲが属しています。
クラゲの分類と、それぞれの特徴や飼育方法などについてはクラゲの日に説明しています。リモートでも参加できるので、興味のある方は次回ご参加ください。
話は戻って。
サカサクラゲやタコクラゲはポリプにプラヌロイドという粒ができ、それが遊離してプラヌラのように泳いで、どこかに着生してポリプになる、という殖え方をします。プラヌロイドとはアンドロイドの「ロイド」と同じように、プラヌラのようなものという意味です。
アカクラゲやミズクラゲは分裂で殖えていきます。短いストロンを伸ばして、そこからポリプが出ることもありますが。
一方、ヒドロ虫綱は、まず、ストロンを蔓延らせるのです。植物の地下茎みたいな感じで、細い糸状のものが壁面に殖えていきます。ストロンは日本語で走根で、まさに壁面を走る根のようです。
そして、ストロンからポリプが生えてきます。ポリプ同士はストロンでつながっているため、ポリプが捕食した栄養は群体全部でシェアされます。そして、ある時、ポリプとは違うクラゲ芽と呼ばれるものが生えてきます。これが遊離してクラゲになります。
これが、現在の状態。
かわいいポリプもたくさんついているのです。
紫っぽい部分がシアノバクテリア。
これがクラゲ芽。
洗いたいけれど洗えない。
しかし、カフェに置いておくには見栄えが悪すぎる・・・・・・・
どうしようか・・・・・
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