きらら舎では、定期的にメダカの卵の観察会を行っています。
メダカの卵は透明で中が透けてみえるので発生の状態がつぶさに観察できます。
これをモバイル顕微鏡で観察・撮影します。
産み付けられたばかりの卵は受精卵であれば細かい油滴が見えます。
やがて油滴が合体して大きくなり、片側に集まります。
油滴が集まっているほうが植物極です。
やがて、植物極とは反対の動物極側には原形質が集まり、胚盤が形成されます。
写真の左一番上が、ちょうど油滴と胚盤ができたところです。
盛り上がった胚盤が、2細胞に割球され、2細胞期に入ります。その後はウニの時と同じようにどんどん卵割が起こり、発生が進みます。
産卵の翌日(2日目)にはうっすらと眼が見えてきます。
3日目には肉眼でも胚体が乳白色に見えるようになり、まるでイラストを描く前の線による下絵のように透き通った頭部と眼、胴部に体節や脊索が見られるようになります。
上の写真の右上です。黒いのは油滴。うっすらとした線をよくみるとメダカの形(輪郭)が見えますね。
採取した卵はこのくらいのものから、孵化直前のものが多くあります。
(産卵仕立ては透明なので見つけづらいのです。内部にいろいろ形成されてくると卵らしくなるため、発見しやすくなります)
そろそろメダカの産卵季節は終了なので、10月10日に今年最後のメダカワークショップを行います。
今回はオーロラメダカのプラチナとピンクの2色です。
そのほかに水草に産み付けられたブルーメタリックメダカの卵の採集もします。
すべて合計で10個+α、お持ち帰りいただけます。
(急激に気温が低下した場合は、卵の採集はできない場合もあります。予めご了承ください。)
台風が来そうなこともあり、卵だけ先にお持ち帰りいただいて10月10日の夜にZOOMでメダカ観察飲み会をしようと思います。
卵は10/8(木)の午後以降であれば、店頭お渡しができます(営業日の10日以外の受取の場合は時間の待ち合わせが必要です)。
メールや問合せフォーム、ツイッターのDMなどからお問合せください。
卵5個 ¥700、10個 ¥1200となります。
みなさんにボウルに入れた水草(または、根部分のみ)をお渡しします。
ライトをいろいろな角度からあてて、卵を探してみてください。慣れてくると、ここにも!あ、ここにもある!!と見えてきます。
卵は指でそっとつまんで取ります。
さて。卵を採取したら、水道水をいれた容器に入れます。水深はあまり深くないようにします。
白カビ防止のためのメチレンブルーやエアレーションが必要という方もいますが、きらら舎では水道水で止水です。
できるだけ頻繁にスポイトでゆるく水流を起こして撹拌するとさらによいです。
朝起きた時、出勤(登校)前、帰ってきた時、就寝前・・・・・観察しながら水流を起こしてください。
水はできるだけ毎日半量づつ交換します。
メダカの卵観察会に何度か参加されている方は、すでにメダカ水槽をお持ちかと思います。あるいは金魚の水槽でも睡蓮鉢でもかまいません。
孵化した針子(孵化仕立ての稚魚のこと)飼育にはその水を使います(ない場合には、ワークショップ時にこの種水も差し上げます。水の管理の仕方はその時に説明します)。
水深は浅くてかまいません。エアレーションもしません。
メダカ水槽の水を水深3~4cm入れます。面積は10×20cmくらいあるとよいです。
これに、ワークショップでお渡ししたインフゾリア水を加えます。
また、メダカ水槽に水草がある場合はこれも入れます。ない場合は、観察会の時にお申し出くだされば差し上げます(水草はメダカが孵化するまではメダカ水槽などに入れて、卵の容器には入れません)。
これから針子(生まれたての稚魚)が 1cmくらいになるまで、水換えはしません(※)。
餌はインフゾリア水やクロレラ、塩抜きしたブラインシュリンプなどを与えます。
8㎜くらいになったら稚魚用の餌を与えてみてもよいと思います。
しかし、稚魚用の餌の食べ残しは水質を悪化させるので、適宜、除去してください。
※ よい水と悪い水
稚魚の容器は直射日光の当たらないところに置いてください。それでも水がどんどんグリーンになってくるかと思います。または、容器に茶色い苔が付いてくるかもしれません。
クロレラを添加している場合は、そのカスが沈殿していきます。これはスポイトで除去します。完璧に取る必要はありません。
蒸発したり、ゴミを除去したために減った水の分だけカルキした水を足してください。温度は合わせたほうがいいので、コップに水を汲んでおいて、容器の横に置いておくとよいです。
水は換えなくてもいいのですが、グリーンウォーターでも容器が茶苔にまみれてきても上から見て、水自体に透明感があればよい水ですので、交換不要です。しかし、濁っている場合、白濁感がある場合は悪い水なので半分くらいずつ交換してください。
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