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100頭近く届いたオオクワガタの幼虫たち。

一時はどうなることかと思いましたが、結果的に足りなくなるという盛況ぶりでみな無事に引き取られていきました。

欲しい方が多すぎたため、最後は自分の分を提供したので、手元には2ペアのみ残しています。でも、まあ、クワガタはニジイロクワガタがメインだし、そもそも虫はあまり好きじゃないので、無事に羽化したら、1ペアは渡せなかった保育園に寄付しようかと思っています。ニジイロクワガタを一緒に・・・。

クワガタ部のほうに記録を綴ると1ページが長くなるので、日記は別に書いていくことにしました。

 

2021年3月30日(火)

手元に残したものは、3系統。

そのうち、福岡久留米F4

ちなみに、このF4の「F」ですが、中学・高校の生物の授業で習ったかと思います。ショウジョウバエなどがよく使われます。

このFの意味ですが、英語の Filial generation の略で「子世代」となります。

F1は同じ種類の同じ産地だけど別系統の掛け合わせで生まれたもの。

ただし、兄弟で掛け合わせて生まれたものをF1としているブリーダーもあります。

CBは英語の Captive Breed の略で「飼育繁殖された個体」を意味します。

これに対してWD(野外採集個体)の子世代の1代目(野外で交尾後のメスを採ってきて生まれた子供たち)をWF1と表します。

野外採集個体のメスは大抵交尾済みです。

さて。今日の日記に戻ります。

Fの数が大きくなっていくと(同じ兄弟同士で掛け合わせていくと)、累代障害が起きるともいわれているので、福岡久留米F4同士は避けたいなと思っていました。

ただし、この系統は親のサイズがかなり大き目なので、兄弟で掛け合わせた場合、さらに大きな個体が出る可能性もあります。

今朝は、この系統のオスが蛹室を作っていました。

もともと、菌糸びんの中を喰い進めて動き回るのですが、動き回る穴よりも広い空間がある場合、それは蛹室です。

幼虫は色がまず黄色っぽくなり始めます。

そしてエサを食べなくなり始めます。

その後、動きはするのだけれど、よく見ると6本の脚と顎は固まったように動かない状態になります。この状態を前蛹と呼びますが、この直前に(まだ足や顎が動くうちに)羽化する時の部屋である蛹室(ようしつ)を作ります。自力でマットを固めて部屋を作るわけです。

蛹室は蛹の鋳型というブリーダーもいます。大切な空間なのです。

蛹室を作りると、やがて前蛹になります。

前蛹になると仰向けになり、手と口が固まり、その後しばらくするとサナギになります。

サナギの時が最も弱くデリケートなので、手で持つのはNG。ましてや持って、落としてしまったら即★です。

蛹室を作ったので、そろそろびんを動かさないようにしなければなりません。

オオクワガタ/きらら舎

 

・・・・・と、ここまで書いたら。熊本合志F6×岡山津山F2のメスが蛹室を作ったようです。

メスとわかるのは、お尻に一対の黄色い斑があるため。これは卵巣が透けて見えているもなので、メスと判別できます。

クワガタのオスメスは斑が確認できればメスと確定でき、さらに大きいけど斑がないからオス、斑がなくても小さければオスと判断していきます。

しかし、確実なのは斑での確認で、小さいからメスだと思っていた個体が羽化したら角があった(オスだった)ということも少なくありません。

今回は早めに蛹室を作ったこのペアが両方とも無事に羽化したら、まずペアリングしてみたいと思います。

オオクワガタ/きらら舎

 

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Categories: 生物・植物室

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かよこ さとう ()

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