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いろいろな生物を飼育・培養しています。微生物では、ボルボックスはなんどチャレンジしても全滅させていました。

学習塾をやっていた頃には、生物教材の会社から購入したり、自ら採集したりしていました。

採集したものは目視とパスツールピペットで数個抜き取り、洗浄してから培養をしましたが、どうしてもすぐに他の藻が発生してしまいます。

生物教材会社は、最初から観察用に純粋培養したものを販売していますので、コンタミはないのですが、それでも1か月が最長で、実際には1週間程度で植え継ぎを余儀なくされていました。生物教材会社の方が、親切に培養方法も教えてくれて培養キットまでくださったのですが、その方法ではまったく維持することができませんでした。

それで、再度、自己流に戻して今に至ります。さらに日々試行錯誤しています。

 

 

 

殖えた時には単なる植え継ぎではなく、バックアップを増やします。

こうして、常に数本のペットボトルを管理しています。

光が少なくても減っていきます。かといって明るい場所に置くとすぐにペットボトル内に藻が繁殖し、ボルボックスが駆逐されます。

でも・・・かなり藻が殖えてきてもボルボックスが負けない時もあります。

 

ボルボックスは培養液に栄養分がなくなると小さくなって消えてしまいますが、栄養は他の藻の養分にもなります。兼ね合いが難しいのです。

 

 

赤玉土を使った培地。
石灰石とハイポネックスだけの培地。

・・・・・いろいろ試した結果、現在は試薬の培地をいくつか使っています。

 

ボルボックス/きらら舎

 

最近、ボルボックス容器に変なものが発生しています。

コンタミというより、ボルボックスが死んで固まった感じなのですが、通常の培養だと小さくなって消滅しまうことが多く、死んだボルボックスが塊になることはありませんでした。

培養液は常に試行錯誤を続けていますが、そのせいもあるかもしれません。

 

 

 

ボルボックスのルーツはクラミドモナスという単細胞藻類だといわれています。

約2億年前から多細胞化が始まり、わずか10μmほどの単細胞クラミドモナスから、シアワセモとも呼ばれる(※)4細胞のテトラバエナ(20μm)に進化します。そして細胞数8または16のゴニウム(50μm)、16または32のユードリナ(60μm)、64または128のプレオドリナ(200μm)、そして細胞数500以上のボルボックス(300μm)と進化しました。

ボルボックスは以前はクラミドモナスの集合であると考えられていましたが、現在では別のものとされています。

ボルボックスは各細胞が全体の部分として機能する構造を持っています。これは多細胞生物の特徴です。発生過程で分裂直後の娘細胞同士はパイプ状構造(原形質間架橋)で互いに連絡しながら多細胞体を形づくることも解明されています。

 

※命名はボルボックス目研究の第一人者である新垣陽子さん。新垣さんが大学院生の頃、約2億年前に4個の細胞が統合され、そのまま現在まで幸せにも生き残ったテトラバエナを生きた化石として「シアワセモ(和名)」と命名しました。

 

専門的なゲノム解析での研究は専門家に任せておき、自分の興味のあるところだけを突き進むと、結局は、安定した長期培養と、楽しい観察、きれいな写真の撮影というところに行きつきます。

ボルボックス一個体の寿命は48時間です。
その間に条件がよければ16個の娘細胞を放出します。

単純計算では 1週間 24×7=168時間 168÷48=3.5 なので3回の娘細胞放出が行われるとして、

1×16×16×16 = 4096

1個体は約4000個体となるわけですが、実際には環境がよいと約 5 倍といわれています。

夏の間は温度の上昇にさえ気をつければ、特に問題なく殖えていきますが、朝夕の寒暖差が大きくなると一気に増殖が止まります。

エアコンをつけなくても日中過ごせるようになり、朝夕に窓を開けると肌寒く感じる・・・・・という時期が危険です。

今年もうっかりしていて、気づくと増殖が止まっていました。

 

48時間の寿命ですから、増殖が止まれば48時間後には全滅になります。

慌てて保温をして、なんとか持ち直しました。

 

これで冬を越せそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

Categories: 生物室

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