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前回、緑色の柘榴石 -その1-としてツァボライトを紹介しました。

本日、翠柘榴石(デマントイド / Demantoid)も到着しました。

小さな小さな斜方十二面体です。

デマントイドガーネット/きらら舎

 

 

赤色の柘榴石、にも書いたように、柘榴石はグループ名です。

現在、このグループに属する鉱物は15種類が知られていますが、代表的なものは、以下の6種類です。

鉄礬柘榴石(Almandine)・・・Fe2+3Al2(SiO4)3

苦礬柘榴石(Pyrope)・・・Mg3Al2(SiO4)3

満礬柘榴石(Spessartine)・・・Mn2+3Al2(SiO4)3

灰クロム柘榴石(Uvarovite)・・・Ca3Cr2(SiO4)3

灰礬柘榴石(Grossular)・・・Ca3Al2(SiO4)3

灰鉄柘榴石(Andradite)・・・Ca3Fe3+2(SiO4)3

 

この6つは固溶体の作りやすさで、さらに2つのグループに分けられています。

赤色の柘榴石では苦礬柘榴石(Pyrope)・鉄礬柘榴石(Almandine)・満礬柘榴石(Spessartine)のグループ(それぞれの頭文字をとってpyralspite系列と呼びます)の説明をしました。

今日は残りの灰クロム柘榴石、灰礬柘榴石、灰鉄柘榴石の説明を、緑色の柘榴石 -その1-の続きとして書いてみます。

この3つはパイラルスパイト(pyralspite)系列と同じように、

Uvarovite、GRossular、ANDradite の頭文字をとってウグランダイト(ugrandite)系列と呼ばれています。

3種類の柘榴石の間には固溶体が形成され、結晶構造を保ちつつ互いに混ざり合ってます。さらに、灰礬柘榴石と灰鉄柘榴石の間には連続固溶体が形成され、結晶構造を保ちつつ互いに自由な比率で混ざり合っています。灰クロム柘榴石を除いた2種を、GRossular、ANDraditeの頭文字を取り、グランダイト(grandite)系列と呼びます。

ちなみに、灰クロム柘榴石がちょっと仲間はずれなのはクロムが鉄やアルミニウムとイオンの大きさが異なるため、自由に混ざり合うことができないためです。

 

 

緑色の柘榴石 -その1-では、グランダイト(grandite)系列の中の灰礬柘榴石(Grossular)のツァボライトを紹介しました。

今回は灰鉄柘榴石(Andradite)のデマントイド(Demantoid)を紹介します。デマントイドという名前も宝石通称名(コマーシャルネーム)です(鉱物名では灰鉄柘榴石です)。

 

宝石通称名については緑色の柘榴石 -その1-をご覧ください。

 

この柘榴石は、1853年に、ロシアの中央に位置するウラル山脈にある村で発見されました。グリーンダイヤモンドに似ていたため、オランダ語でダイヤモンドを意味する「Demant」を語源に、1878年に「Demantoid 」と名付けられました。直訳したら、「ダイヤモンド石」ですね・・・ややこしい。

屈折率が柘榴石グループの中では最高で、まさにダイアモンドにも負けません。翠色は微量に含まれるクロムによる発色です。

デマントイドガーネット/きらら舎

 

原産地のデマントイドには馬の尻尾のような「ホーステール」と呼ばれるインクルージョンがあります。これは蛇紋石の一種のクリソタイル(Chrysotile)の繊維状結晶です。

今回届いたデマントイドはアフガニスタン産です。

ホーステールインクルージョンは、蛇紋岩起源のデマントイドにしか見られなく、ナミビアやマダガスカル産はスカルン起源なのでインクルージョンはありません。アフガニスタンで採れるものは蛇紋岩起源だと思うので、じっくり観察してみてください。

デマントイドガーネット/きらら舎

デマントイドガーネット/きらら舎

デマントイドガーネット/きらら舎

デマントイドガーネット/きらら舎

 

近年、デマントイドの採掘量は非常に減少し、枯渇の危機と言われています。

 

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かよこ さとう ()

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